新陰流兵法「小転」の伝位伝授

本日「小転(こまろばし)」の伝位伝授がありました。当会に入会して剣術を始められた方が小転まで進んだのは初めてで、嬉しく思います。

「小転」は流祖の頃より存在していましたが、柳生連也斎が「大転」とともに伝位として制定したと伝えられています。

小転から、下から使い(取揚げ使いのように一旦止まらずに、一拍子で打つ)の技に入るので、中級者の仲間入りと言って良いかもしれません。昔は、道場破りが来たら、まず小転の者が対応したと聞いたことがあります。

小転は学ぶ太刀の数も多く、参学円之太刀(下から使い)、九箇之太刀(下から使い)、燕飛六箇之太刀、相雷刀八勢(下から使い)、下段八勢(下から使い)、続雷刀十八勢、小転変十三勢と67本もあります。木刀や小太刀を使った型も出てきますし、続雷刀では敵の中段や下段をどう攻めるか学びます。

色々な型を学び、剣対剣の闘いの全体像がおぼろげながら見えてきて、段々と面白くなってくる頃かもしれません。